年長さんが、1人1人と登れる子が増えてきます。
登れないのは、ついに、いおちゃん1人だけとなりました。
木のこぶの不安定な足場。
足の置き方、力の入れ具合、腕の力・・・
怖さもあり、うまく登れません。
自然と涙が出てきます。
みんなから励まされて
「いやー!」
「のぼらない!」
でも次の日も、
Tシャツをズボンの中に入れ、
登る準備をしています。
登るには、勇気が必要。
「よしっ」と、決断するまでの時間も必要です。
やってみよう、と動き出しましたが、
途中で止まってしまい、降りてきました。
やっぱり涙が出てきます。
周りで見ている年長さんたちは、
初めは、いろいろな言葉で励ましたり
登り方を教えてくれたりしていたのですが、
その言葉で、もっと涙が出てくるのもわかっているので、そっと見守っています。
涙のあとに、いおちゃんが笑顔になると
「よかった~。元気になってきた」
と、つぶやいています。
ちゃんと見てくれているんだよねぇ。
涙のいおちゃんですが、帰りの会で、
「楽しかったこと」を聞くと、
「ツリーハウスで、あそんだこと!」
と、答えてくれました。
そして、次の日。
「きょうも、れんしゅうするぞー!」
と、登園です。
朝の会で、
「みんなで、おうえんするからね」と言われ、
うんうん、と、うなずいています。
『できない。どうしよう』と気負いすぎず、
今日は、なんとな~く登ろうとしたり、
トンボを追いかけたり、楽しんでいます。
まだまだ、挑戦は続きます……